遙かCANADAをANAで参る

ANA(全日空)やCANADA旅行などについてゆるりと綴ります

NAHAマラソン2017ーANAで行ってきました(その2)

NAHAマラソン、そう正確には「那覇」ではなく「NAHA」と表記するのです、この大会は毎年12月第一日曜日に開催される全国を代表する規模の大きい大会。1週間後のホノルルマラソンとは「姉妹マラソン」となっているそうです。コースは、沖縄南部を巡る1周コースとなっています。

公式サイトでは、

 NAHAマラソン」は、いまや、国内を代表する一大スポーツイベントになりました。那覇市ハワイ州ホノルル市の姉妹都市締結25年を記念して、【太陽と海とジョガーの祭典】がスタートしたのが1985年。それから毎年、多くのジョガーの感動と友情の輪が広がっています。
平和祈念公園を中心とする、那覇市南風原町八重瀬町糸満市豊見城市の南部5市町を通る42.195kmのコース。
来たれ! トロピカルアイランドおきなわへ!

  

この「太陽と海とジョガーの祭典」というキャッチフレーズがものすごくいいんです。しかし、実際には海が見える箇所は少なく、太陽が出ようもんなら照りつける陽射しと気温上昇でマラソンどころではありません。

 

ちなみに昨年2016年では、日中は晴れて太陽の下気温も28℃まで上昇、完走率も史上2番目となる低さの53%という結果に。

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またランナーとは言わず、ジョガーというところは肩ひじ張ってなくて雰囲気を出してます。

 

コースは沖縄南部の平和祈念公園をめぐっていきますが、これがなかなか過酷なのです。

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これがコースの高低差。

 

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海抜0メートルぐらいから最高点は100メートル。標高差が100メートルあり、細かい登り下りもあるので、実際にはそれ以上登って下ります。10キロごとに見ていきます。

1.10キロまで

スタート直後で平坦に見えますが細かい起伏があります。国際通りも結構坂になってることがわかりますが、まだ元気なのでそんなに気にせず走れるところ。

 2.20キロまで

バイパスを通って南下するところ。20メートルから一気に100メートルまで登ります。前半だけにまだ足は動きますが、ここで走力がかなり奪われていきます。調子に乗りすぎると後で絶対に足に来ます。

 3.30キロまで

20キロからすぐ中間点過ぎの平和祈念公園までは一気に下り。その後も下りの部分が多いところです。でもこの下りも足への負担がじわじわと増加させてくれます。

 4.30キロ以降

基本は平坦。ですが、この平坦がきつい

30キロまでは下りがなんとか足の運びを進めてくれますが、ここから先は下りはほとんどないので自分の足で前に進まないといけません。

ところが、もうこの足、自分のものじゃないみたいになっているのが当たり前。36キロぐらいで入る小録バイパスからは進路も北向きになって北風に直面したりします。38キロ辺りのゆいレールと並走する道路は登り坂。もう足が悲鳴を上げ、ゆいレールに乗りたい!と思わせてしまいます。

 

今回、NAHAマラソンは7回目の参加(&完走)となりましたが、最初から最後まで気持ちよく走れたことは一度もありません。

最初のうちは自己ベスト目指すぞ!と思って走ってましたが、気温、湿度、コースの高低差等自己ベストを目指せる大会ではないということも悟りましたので、最近は完走することを目標にしています。

 

では、なんでこの苦しいマラソンを何回も走っているのか?

 

それは、沿道の応援の人の多さ、温かさ、熱心さがあるからです。

 

42.195キロのコース全般に亘って、沿道には応援の人垣が途切れることなく、声援を送ってくれるのです。

その応援ぶり、日本一ではないでしょうか。

 

声援だけではなく、バンドによる演奏、エイサーなどの踊り。

そして何より有難いのは、私設エイドによるさまざまな飲み物、食べ物。

水、スポーツドリンク、シークァーサードリンク、梅干し、黒糖、チューペット、みかん、バナナ、パイナップル、コカコーラ、氷、サーターアンダギー、おにぎり、魚汁、そうめん、沖縄そばチキンラーメン、牛丼、ビール・・・(後の方は何言ってんだと思うでしょうが後程)。

そして30キロ過ぎると数が多くなってくる、エアーサロンパスやコールドスプレーを持った人たち。

 

走っているときはとんでもなく苦しいマラソンですが、走り終わった後は「また来たい」と思わせる大会、それがNAHAマラソンなのです。

 

名物応援

バンド演奏等では毎回沿道に出ておなじみのパフォーマンスを見せてくれる人たちが何組もあります。

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阪神タイガース応援団牧志駅を曲がったところでここで最初の給水をいただくことにしています。

 

 

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7キロぐらいのYMCA。これが一番有名かも。(指失礼!)

ジョガー達が音楽に合わせてYMCAのポーズをとりながら走るのがお決まり。

MCさんの「頑張れ! あと35キロ!」という声も聞かないとNAHAマラソンになりません。

 

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演奏する曲は「鉄腕アトム」のみ。これもおなじみ。

 

 

ユニークなエイド

先ほど紹介したドリンク&フーズの中から。ほとんど後半30キロぐらいからいろいろ出してくれます。

 

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30キロ手前にある糸満市糸満道路から右へ入りすぐに左へ曲がる道のカドに最近チキンラーメンのトラックが出ています。

スープが熱々で飲み干せませんでした。でも美味しい!

 

 

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魚汁。魚のダシがきいたスープなんですが、塩辛いものは有難いです。

 

 

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33キロぐらい?の沿道の吉野家さん(331号線糸満店)がミニ牛丼をサーブしてくれます。

しっかり吉野家の味! ただこれを走りながら食べようとするとむせますので注意。

 

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そしてそして、オリオンビールを出しているところも。

元々出してる方が飲みながら応援してるんですが、飲みたい人は飲めるようにコップにも入れてあります。

今回はそれをしっかり飲んでいるジョガーを見ることができました。その人がその後どうなったかはわかりませんが。ちなみにここ以外でも2か所でビールを出しているところも確認できました。

 

 

仮装ジョガーも

 仮装が禁止される大会もあると聞きますが、NAHAでは自由自在、さまざまな仮装が見られます。

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今回は「あわもり君」。

あわもり君の掟

1.絶対に歩かない

2.転がってても完走する

3.立小便をしない

4.笑顔でハイタッチ

5.リタイアしない

なかなか良いことが書いてあったので。

 

平和を祈る

なかなか楽しめる大会ではありますが、忘れてはいけないのが、平和であるからこそNAHAマラソンが楽しめるということ。沖縄は言うまでもなく第二次世界大戦での悲惨な歴史があり、今でも米軍など難しい問題もありますが、一参加者としては平和のありがたさを感謝しなければなりません。中間点過ぎはまさに平和祈念公園であり、25キロ過ぎには「ひめゆりの塔」があります。

 

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レース途中で少し道をはずれ、手を合わせていく参加者もかなりいらっしゃいました。

 

このように走ってるときはつらい、しんどいながらも沿道の人たちのおかげで完走することができました!

終わってしばらくたった今、来年も走ろうかと思ってきてる自分がいます。