遙かCANADAをANAで参る

ANA(全日空)やCANADA旅行などについてゆるりと綴ります

結構重要!エアカナダ利用のカナダ乗り継ぎ、受託手荷物の扱いが変更!

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早くも10月、今年も残すところあと3か月です。

今月のエアカナダからのメールマガジン、メインタイトルは「台風24号(Trami/チャーミー)に伴う特別措置に関して」だったんですが、このメルマガの下の方に、日本からバンクーバーカルガリートロントモントリオールを利用してカナダ国内に向かう場合の受託手荷物の取り扱い変更についての案内が載っていました。

以下、引用します。

 日本発エア・カナダ便(AC)からカナダ国内線(AC ZX QK便に限る)へ乗り継がれ、カナダ国内を目的地としてご出発されるお客様の乗り継ぎ経由地(日本路線乗り入れ空港:バンクーバーカルガリートロントモントリオール)での受託手荷物の受け取りは、2018年 9月 19日(水)より必要がなくなりましたのでご案内いたします。

 

2018年9月18日(火)までの従来の流れ

カナダ到着→入国審査→荷物受け取り→荷物を乗継便に預け直し→機内手荷物検査→国内線出発ゲート

 

2018年9月19日(水)より新プログラム開始

カナダ到着→入国審査→機内手荷物検査→国内線出発ゲート

 

この新プログラムの対象者は、以下の全てに該当することが条件となります。

 

日本発エア・カナダ便(AC)からカナダ国内線(AC ZX QK便に限る)に乗り継ぎ、カナダ国内を目的地とする

受託手荷物に目的地までのタグがつけられている

搭乗券が目的地まで発券されている

ペットと同行していない

銃火器を持っていない

尚、日本出発時にご購入いただいた液体物・ジェル状等の免税品はカナダ入国の際、受託手荷物へ入れ直すことが出来なくなりました。免税品購入の際には乗り継ぎ便がある旨をお申し出ください。

 書いてある通りなんですが、これ結構重要な変更だと思います。

 

今までは、日本から例えばバンクーバー行きに乗って、そこからカナダ国内にトランジットする場合、入国審査後に預けた荷物をそこで一回ピックアップしてそのあと預けなおす、というのが鉄板のルールでした。これは私がカナダへ旅行するようになってからの20数年、変わることはありませんでした。

これがこのアナウンスによりますと、日本発のエアカナダ便利用の場合は、後半に書かれてるいくつかの条件を満たせば日本で預けた荷物はスルーでカナダ国内の最終目的地まで運んでくれる、すなわちトランジットの空港でピックアップする必要がなくなるということになります。

 

JALANAで到着した場合はどうなのか? 両社のバンクーバーでの乗り継ぎの案内をホームページで確認してみると、

JAL便で到着し、カナダ国内線へ乗継ぐ場合

 1.バンクーバーはカナダでの入国地点となるため、入国審査、税関検査を受ける必要があります。預けた手荷物は、入国審査後の手荷物返却ターンテーブルで必ずお受け取りください(手荷物タグが通しで発行されていても、必ず一旦引き取る必要があります)。

2.カナダ税関審査を受け、乗り継ぎ航空会社のカウンターへ向かい、乗り継ぎ便のチェックインをしてください。

※エア・カナダ(AC)へ乗り継ぐお客さまは、手荷物を引き取りのうえ乗り継ぎ旅客用のブース(右手方向)で税関検査終了後、税関ホールから4階へ進み、専用通路を通ってエア・カナダ(AC)乗り継ぎカウンターへお進みください。

ウェストジェット(WS)へ乗り継ぐお客さまは、手荷物をお引取りのうえ税関検査を終了し、国際線到着出口(左手方向)からロビーへ出た後、ロビー正面突き当たりにあるウェストジェット(WS)乗り継ぎカウンターへお越しください。

 ANAでは、

ANAからカナダ国内線へのお乗り継ぎ

Air Canadaへのお乗り継ぎ

入国審査・手荷物受取後、Canada Connectionという表示にしたがってお進みください。

税関申告書を提出し、その後、受託手荷物をAir Canadaの手荷物コンベアにお預けください。

専用エレベータで4階へ進み、Air Canada乗り継ぎカウンターへお進みください。

 

 両社とも手荷物をピックアップする必要があると記述されています。

とはいっても、エアカナダのホームページでも、

バンクーバーでのお乗り継ぎ–国際線からカナダ国内線へのお乗り継ぎ

 

「Arrivals(到着)」の標識に従い、カナダ税関および入国審査へ進みます。

 

書類に必要事項を記入の上、渡航書類を含むすべての書類を手元に用意します。

 

税関審査アイコン第1次入国審査キオスク(PIK)に進み、カナダの税関審査を受けます。

 

手荷物アイコンターンテーブルから手荷物を受け取りターンテーブルの右手にあるカナダ国内線乗り継ぎの通路に進みます。通路を抜けるとピアCに到着します。

 

エスカレーターアイコンエスカレーター/エレベーターで3階の出発エリアに上がり、ゲートへと進みます。

あれれ、ここでも手荷物の受け取りが必要という記述になっていますねー。カナダあるあるの変更が間に合っていないのか、日本からの便が特別なのか、これはわかりません。

 

ちなみにバンクーバー国際空港のホームページも見てみましょう。

外国からの便でカナダ国内に乗り継ぐ場合のプロセスの一つに以下のような記述がありました。

Quick Connect

 

connections 

Please check with your airline on your eligibility to participate in the Quick Connect process and/or if you must pick up your bags.

If you are eligible to participate in the Quick Connect process, you may not need to pick up your bags. Please follow the Quick Connect signage.

Connecting passengers may be required to go through security screening at YVR. Please pack liquids exceeding 100ml into your checked baggage.

訳してみますと、

 

利用する航空会社に「Quick Connect」が利用できるかどうか、若しくは(それと同時に)手荷物をピックアップする必要があるかどうか確認してください。

「Quick Connect」が利用できる場合、手荷物をピックアップする必要はありません。「Quick Connect」のサインに従ってください。(以下略)

多分これのことを言っているのでしょう。

 

さてこれは果たして便利になったのかどうか。

 

確かに入国時の乗り継ぎにおいて荷物を一回ピックアップするという手間が省けるというのは良いことかもしれません。

しかし、アナウンスの一番最後に書いてある「尚、日本出発時にご購入いただいた液体物・ジェル状等の免税品はカナダ入国の際、受託手荷物へ入れ直すことが出来なくなりました。免税品購入の際には乗り継ぎ便がある旨をお申し出ください。」ことには注意する必要があります。

 

通常、日本発の空港でも機内に100ml以上の液体を持ち込むことはできません。

ただチェックされるのは保安検査場通過時であって、逆に言えば空港免税店で買ったお酒や化粧品などの液体は機内に持ち込むことができました。

最近は羽田や成田の免税店で獺祭などの日本酒が免税で買えるのでお土産用として購入することが多いです。そしてバンクーバーでの乗り継ぎの際、荷物を受け取った後それらをスーツケースに詰めなおすということをよくやっていました。

バンクーバーで荷物を受け取らなくてもいいということはこのオペレーションをすることができないということになります。

 

ではどうしたよいのか、アナウンスでは「免税品購入の際には乗り継ぎ便がある旨をお申し出ください。」と書いてあります。

これは3年ぐらい前から日本の空港(羽田、成田、関西、中部)でも導入された制度で、購入した商品を「STEBs」という袋に入れておけば海外での乗り継ぎにおいても開封前であれば機内に持ち込めるということになっています。

国土交通省の説明を引用します。

海外の空港で国際線を乗り継ぐお客様も、空港内免税店で100ml を超える酒・化粧品等の液体物を購入できるようになります。ただし、購入時に酒・化粧品等の液体物をSTEBs*2に入れ、乗継空港で保安検査を受けるまで開封しないことが必要です。

 

*2 STEBs(Security Tamper Evident Bags):液体物に対して不正な行為が行われていないことが確認できる、国際的に仕様が定められた特殊な袋です。

  STEBs を乗継空港の保安検査前に開封すると、STEBs に開封した痕跡が残り、液体物の安全性が確認できないことから、空港内免税店で購入した液体物であっても、保安検査場を通過することができません。

 

【注意点】 出発空港における液体物検査について変更はないため、市中にある消費税免税店で購入した酒・化粧品等の液体物は、量的制限規制の対象となることから、お預け手荷物として頂く必要がございますのでご注意ください。

 

成田空港のホームページの方がわかりやすいかな。STEBsの写真もありますね。 

 

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ただこの制度、すべての国が導入しているわけではないことにも注意です。セントレア空港のページによるとこうなっています。

情報/方面 STEBs利用乗継対応国 備考
アメリ × 乗継時、受託手荷物へ入れ替え
カナダ 国内線へ乗り継ぐ場合、受託手荷物へ入れ替え
ハワイ・グアム・サイパン × 乗継時、受託手荷物へ入れ替えで対応可
香港・マカオ 豪・米への乗継は不可
台湾 ×  
韓国  
中国 北京首都国際空港での乗継は不可
豪・米への乗継は不可
シンガポ-ル 豪・米への乗継は不可
タイ 豪・米への乗継は不可
マレーシア 豪・米への乗継は不可
ベトナム 豪・米への乗継は不可
インドネシア ×  
フィリピン 豪・米への乗継は不可
インド ×  
中近東(UAE  
オーストラリア  
ヨ-ロッパ  
アフリカ 調査中  
中南米 調査中  

 

そう、アメリカ、オーストラリアなんかはダメなんですね。

 

カナダも一応「〇」になってますが、備考欄に預け直すことが求められているような記述になってますんで若干怪しいです。

今までは預け直すことが大原則だったので、スルーで送れる場合があるという前提での記述になっていないだけかもしれませんが。

とにかく持ち込めるかどうかは現地の検査場の判断が優先されるようなので、STEBsに入れて持って行っても保安検査場でNOと言われたらそれに従うしかありません。

言い換えると検査場の係員に周知が徹底されていないと(これもカナダあるあるなのであり得ないことではないと思います)即没収なんてこともあるかもしれません。

 

あと機内でもらったミネラルウォーターのペットボトルなんかはSTEBsに入れてもらえませんので預け直さない場合はあきらめるしかありません。

機内免税品ではどうなんでしょう、STEBsに入れてくれるのかな。

 

とにかく折角購入した品物が没収となってしまっては悲しいので、当面は必要なものであれば空港ではなく事前に購入して預ける荷物に入れておくということを心掛けておいた方がよいのではないかと思います。

直行便の場合は、心おきなく免税店も利用しましょう。

次回カナダに行ったときどうなっているのか、少し注目です。